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相続最大の悩み実家売却のタイミングを考える

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2020.03.11
相続最大の悩み実家売却のタイミングを考える

記事提供元:みずほ不動産販売(株)

相続において、非常に悩むのが親の住んでいた家(実家)の対応です。資産としての価値が大きいので、相続人全員が納得する遺産分割をするためには、売却しなければならないことも少なくありません。売却する場合、どのタイミングで売ればいいのか、相続に詳しい税理士に解説していただきました。

「相続で大切なのは納税額の大小ではなく、納税資金の確保と相続人全員が納得できる分割です。この二つを実現するためには、多くの場合、親の住まいだった実家をどうするのかを考えることが必要です」と、相続対策を専門とする東京シティ税理士事務所の村岡税理士は指摘します。

その理由の一つが、相続財産の中で一番比率が高いのは土地だからです。国税庁が発表した2017年分の相続税の申告状況によると、相続財産の総額は16兆6928億円で、そのうち土地が6兆960億円を占めています。ちなみに2番目の現金、預貯金は5兆2836億円です。つまり、相続人全員が納得できる遺産分割を実現するには、多くの場合、土地=不動産の分割を考える必要があるということになります。「中でも親(被相続人)が住んでいた実家をどうするかで悩むケースが少なくありません」(村岡税理士)。

不動産には、現金や預貯金と違って分割しにくいという問題があります。「持ち分を決めて共有にするという方法もありますが、権利関係が複雑になり売却などの意志決定がしにくくなるという問題があるので、おすすめはしません」(村岡税理士)。そして現状について、「相続財産に複数の不動産があり、個別に所有することができるケースを除くと、最近は売却して現金で分割するケースが増えています。このほうが納得のいく分割案が作りやすいというメリットがあります」と説明します。

相続にあたっては財産目録を作成しますが、その際、不動産に関しては「小規模宅地の特例」、「通称『家なき子』特例」といった相続税制を活用することで、時価(市場価格、想定される売却価格)よりも低い金額を、相続税評価額にすることができるケースが少なくありません。「時価で評価する現金などと合わせて納得いくように分割するには、まずは不動産も時価を調べる必要があります。売却するかどうかは、それを見て検討すればいいでしょう」と村岡税理士はアドバイスします。

最近は核家族化が進んだ結果、子供は親の実家に一緒に暮らしておらず、別の持ち家で暮らしているケースが目立ちます。「そうしたこともあって、検討した結果、不動産として相続しても使わないので、維持する手間や税金を考えると売却して分けた方がいいと考えるケースが増えています」(村岡税理士)。それでは、どんなタイミングで売却をするべきなのでしょうか。

売却のタイミングは3つ、それぞれにメリット、デメリットが

「売却のタイミングは、相続発生前、相続発生、相続後の3つが考えられます。それぞれにメリット、デメリットがありますからよく考えてください」(村岡税理士)。

まずは、相続が発生していない被相続人(ご両親)が亡くなる前のタイミング。最近は、老後、元気なうちに暮らしやすい施設に移るケースも少なくありません。そうなると自宅は使わなくなるので、売却することも可能です。この方法をとるメリットはなんといっても、施設への入居料や介護・看護の費用がカバーできることです。また、ある程度の時間的な余裕があるので、売却先探しに時間がかけられるので、有利に売却が進められるというメリットもあります。

デメリットは、相続前に現金に変えてしまうのですから、不動産に関連する相続税制の恩恵が受けられなくなり、場合によっては納税額が増加してしまうことが考えられます。この時点の売却では、被相続人が責任能力を持っているのかどうかがポイントになります。老化の進行などで責任能力がないと判断された場合、法定代理人を選任するなど手続きが複雑になります。

相続の際に「換価分割」を実施する

2番目は、被相続人がなくなり相続が発生したタイミングです。この場合、相続に関する優遇税制が使える可能性があることがメリットとして考えられます。また、相続後、すぐに現金が手に入ることが決まっているので、納税資金がなくても一時的に借りてすぐに返済することで対応できます。一方、デメリットは、基本的に限られた時間の中で買い手を探す必要があるため、理想的な価格で売却することができない可能性があることがあげられます。

「この時点で売却して、相続人で分けることを『換価分割』と呼びます。最近はこの方法が非常に増えています」(村岡税理士)。もちろん被相続人の名義のままでは売却できません。ですから、名義変更の手間などを考えて、相続人の中から代表者を決めて相続し、その名義で登記してから売却します。その代金から売却にかかった手数料や税金などを除き、遺産分割で決めておいた比率に応じて分割します。

3番目のタイミングは、相続人が不動産として承継した後です。被相続人が複数の不動産を持つ場合、相続人それぞれが不動産プラス現預金を受け取る形で、納得のいく分割が実施できる可能性があります。そんな場合などには相続の時点では不動産として承継することも一つの考え方です。

この場合のメリットは、時間をかけて売却先を探すことができることです。最近は、東京都心だけでなく、地方中核都市、さらにはインバウンド需要で盛り上がる観光地などでも、地価の急激な上昇が見られます。そうした地域に実家があれば、時間をかけて値上がりを待ってから売却したいと考えるケースも多いでしょう。デメリットは管理の手間やコストがかかることです。売るタイミングを計って使わない不動産を持ち続けることはリスクになることも覚悟しておくべきでしょう。

最後に、実家の売却についてのポイントとして、村岡税理士は次のようにアドバイスをします。「まずは、相続に詳しい税理士や弁護士とよく相談してタイミングや方法を考え、被相続人、相続人の意志を統一することです。ただ、被相続人が元気なうちは、実家の売却を切り出すのは実際には非常に難しいのが現実です。それでも最近は早めにエンディングノートや遺言の作成に取り掛かるケースも見られますので、そういう際に話し合うと良いでしょう」。

「そして、もう一つ大切なのは信頼のおける不動産会社によく相談することです。税理士や弁護士には、その不動産の時価はよく分かりません。しかし、それが分からなければ話は進まないのです。不動産に関する情報は、その地域の不動産会社でなければよく分からないケースが多いのですが、実家が遠ければ、地場の不動産会社にいちいち相談するのは大変です。そうした場合には全国的にネットワークを持つ不動産会社に相談するのも一つの手だと思います」

協力・監修
東京シティ税理士事務所:不動産を所有する方の相続と不動産税務を専門とする多数の税理士が所属する税理士事務所。

記事提供元:みずほ不動産販売(株)

みずほ銀行は、法令上、不動産取引の媒介を行うことはできません。本コンテンツは一般的な情報提供を目的とするものであり、お客さまに不動産取引に関して何らの勧誘・推奨も目的とするものではありません。
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