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貯蓄1,700万円でも不足!?50代独身男性の家計相談を公開!

マネー
2018.10.17
貯蓄1,700万円でも不足!?50代独身男性の家計相談を公開!

50代は定年退職後の人生を見据え、しっかりお金と向き合うべき時期です。そこでライフスタイル別に、これからの暮らしとお金についてお話を伺い、希望するプランを実現させるためにはどんな対策が必要か、ファイナンシャルプランナー(FP)の中村芳子さんにアドバイスをいただきました。

第1回は、50歳になったばかりの独身男性 長尾 博さん(仮名)のケースです。

CASE1.50代独身 長尾 博さん

Profile

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会社員(製造業・営業)。かつて横浜の営業所に配属されて以来、海が近くおしゃれな横浜の街が気に入り、都内勤務になってからも横浜のマンションでひとり暮らしをつづける。今後も結婚の予定はなし。休日には山下公園の近くで釣りを楽しみ、埼玉で暮らす両親と日本各地を旅する。旅先で移動しやすいように、失効していた車の免許も取り直した。
60歳で退職後、親戚がやっているお店を借り受けて商売を始めたいと考えているが・・・。

現状と不安

  1. 50代に入り、老後について考え始めた
  2. シミュレーションすると85歳で貯蓄ゼロと出てしまい、老後破産が心配......
  3. 投資を始めたいが、減るのがこわくて踏み出せない

家計の実態

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※所定の要介護状態になると500万円を受け取れる。解約した場合には一定の返戻金がある。

【前編】FP中村さんの家計診断

ビジネスパーソンとして長年多忙な日々を送ってきた長尾博さん。今年50歳となり、それまでひとごとだった"老後"をリアルに意識するようになったといいます。

長尾さん長尾さん
「会社の健康診断を受けたら、不整脈で再検査になりました。幸い特に異常は見つかりませんでしたが、健診で引っかかるなんてはじめてのこと。僕も年を取ったなぁ、そろそろ老後のこともちゃんと考えなきゃいけないなと感じまして......。」
試しにウェブ上の試算ツールをつかって今後の家計をシミュレーションしたところ、85歳で貯蓄が底をついたことも、危機感を募らせました。

長尾さん長尾さん
「このままでは老後破産してしまう!?もっとお金をためないとまずい!とあせっています。」
そんな長尾さんにFPの中村芳子さんは、

中村さん中村さん
「貯蓄残高のシミュレーションをなさったんですね。すばらしい! ただ、シミュレーションは、前提条件をちょっと変えただけで、結果が大きく変わってきます。マイナスになってもショックを受ける必要はありませんし、逆に、プラスだから将来は絶対安心というわけでもありません。前提条件を変え、複数のシミュレーションをしてみることで、これからの方向性を決める材料としてつかいましょう。」
とさっそくコンサルティング開始!
長尾さんに今後の人生設計を伺うと、60歳で定年退職したあと、再雇用制度は利用せず、親戚がやっている店を借りて小さな商売を始めたいとのこと。

長尾さん長尾さん
「といっても、漠然と考えているだけ。開業にどれくらいお金がかかるのか、定年までにいくらためればいいのか、お金のことは正直これからです。」
中村さん中村さん
「定年はまだ10年先、と思ってのんびり構えていると、あっという間に5年10年が過ぎてしまいます。いまの内から、いろいろな可能性を考えて、できる準備を始めることが、将来の選択肢をふやし、60代、70代以降も楽しく充実した人生を送る秘訣です。不整脈が見つかったのは、いいきっかけ。お金の準備とあわせて、ライフスタイルも見直しましょう。」
現在は、毎月の手取り収入29万円のうち、一般財形貯蓄に3万円、個人年金保険に2.1万円、合計5.1万円をためています。ほかにボーナスからも一般財形貯蓄に年40万円をため、年間の貯蓄額は100万円を超える計算。ただし、

長尾さん長尾さん
「出費が多く生活費が足りないときは、財形を下ろしてしまうことも......」
と、実際にたまっているのは年80万円程度の見込み。
貯蓄残高は、定期預金500万円と一般財形貯蓄300万円に、個人年金保険の積立部分900万円を加えて、合計1,700万円です。

長尾さん長尾さん
「自分としてはそんなに大きなムダづかいをすることもなく普通に暮らしてきたつもり。でも結婚して子どもがいる人にくらべたら、支出が少なくて済む分、もっとためてないといけなかったのかもと思ったり......。」
中村さん中村さん
「そんなことはありません。50歳で1,700万円、年間80万円の貯蓄はりっぱです。財形貯蓄をつい引き出してしまうのは、貯蓄の具体的な目標や金額が決まっていないからでしょう。何のためにためるか、いつまでにいくらためたいかが見えてくれば、貯蓄額をふやせるはず。でも、資産が預金と保険だけで、運用をしていないのはもったいないですね。」
長尾さん長尾さん
「実は少しは投資もしたほうがいいんじゃないかと思って、NISA(少額投資非課税制度)の口座を開くところまではやったんです。
と長尾さん。投資信託などで運用してふやしたい気持ちはあるものの、減ってしまう可能性もあると思うと、なかなか踏み出せないまま先送りにしてきたそうです。

ここまでお話を伺った中村さんは、

中村さん中村さん
「長尾さんは、ご自身の人生は、あと20年か25年くらいと考えておられる様子。いえいえ、いま50歳なのですから、あと40年50年はあるはずです。これを『退職後の受け身の人生』にするには、長すぎます。これからひと花もふた花も咲かせるのに十分な時間があります。もっと積極的なプランを立ててはいかがでしょう。」
と指摘。長尾さんが、希望のプランを実現し、老後もずっと楽しく暮らすためにはどうすればよいのでしょう?
後編ではいよいよ中村さんの具体的なアドバイスをお届けします。

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ファイナンシャルプランナー 中村芳子(なかむらよしこ)さん
(有)アルファアンドアソシエイツ代表。日本の女性FP第1号。個人のマネー相談(FPコンサルティング)に加えて、マネー記事の執筆、講演、企業の金融プロジェクトのアドバイスなど幅広く活動。
『50代のいま、やっておくべきお金のこと』(ダイヤモンド社)で、老後に向けた準備を、お金とお金以外の面からやさしく、実際的に解説して喜ばれている。みずほ銀行のカップル向けウェブサイト『おうちのおかね』の監修も務めた。

(ライター:井坂 真紀子)

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